星々の悲しみ
という短編を読んで、僕は一時期本気で小説家になろうと思いました。
どうも、りょーさけです。
飲みすぎて日本酒の味がわからなくなってついでに根拠のない自信にヒビが入って、スーパーのワインに浮気中です。
日本酒の酸味ってなに?
燗をして膨らむ味って何?
飲めば飲むほど分からんのです。未熟。
そこらへんの不甲斐ない話は置いておいて、小説家になろう(死語かな?)と思った馬鹿者の小話。
あれは人生で一番真剣に生意気をやって大学三年の春先。全休(講義が一コマも入ってない日、つまり完全なお休みの日)の昼。
朝から飯も食わずに街を自転車で走って覚えたてのスターバックスコーヒーに入りました。店員に引きつった笑い顔を向けながら苦手なホットコーヒーを頼んで席についた。
で、前日買った本を三冊机に出す。コーヒーをすする。この時点で優越感に浸る。
本当に恥ずかしいくらいの馬鹿ですが、これが私でした。
で、はい。まず哲学の本を読む。これも今思えばかっこつけです。かっこついてないんだけど、それにどうやっても気づけないあたりが半端な大学生なのかな。
言語哲学に関する本だった気がします。
まあ、わからないんです。頭が追いつきません。
そんなこんなで宮本輝の『星々の悲しみ』という短編集を開いた、と。
それの冒頭に収録されているのが「星々の悲しみ」です。
勉強をサボって読書に明け暮れる予備校生と、その即席友人二人…そして地味な喫茶店に飾ってある大きな絵画を巡るお話です。
早い人なら20分ほど読める話です。
非常に構成は単純。分かりやすいです。
もしかしたらセンター試験とかの問題にも選ばれたことがあるんじゃないかなー?ってくらいの単純さ。
しかしまあその単純さが上っ面でかっこつけてた阿呆な男の脳天に横槍をぶっ刺したわけです。クリティカルヒットです。
読み終わった瞬間に思ってましたもん。「こりゃ小説家にならなきゃ人生無意味だクソだやめちまえ!」ってくらいにはね。
まーなんともはずかしい。
いつもは穏やかなアウトローを気取って「好きなタイプの女性は?」とか聞かれても「そんなんかんがえたことないなあ(すっとぼけ)」とかって答えてたくせに。
人の生死について書かれた短編一本でそこまで思ってしまうとは…。
アホですね。
その後「小説家になる!」という思いを抱えて帰った家で、とっておいた日本酒を飲んで「酒はうまい!最高だ!」と思っていたそこのメガネ野郎。
蔵人になっちまってるぜ。
お前はやっぱり単純なやつだ。
悩まず酒のんで真面目に考えろや。
って感じかな!!!(強引なシメ)
おやすみ!こんな状況の自分、なんだかんだで嫌いじゃないぞ!笑
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